The Jumeau Story - Bebe Incassable

エミール・ルイス・ジュモー)は、1876/1877年に初めてべべタイプの人形を作り始めます。エミールは、ファッションドールから、より進化した人形を作りたいと思ったのですが、なかなか上手く行きませんでした。

ジュモー工房を立ち上げた父・ピエール・フランソワ・ジュモーは、息子エミールにファッションドールを続けて作るよう望んでいました。コンサバティブな父は、新しい人形作りを反対しました。経済的な問題や技術的な問題よりも、もっとも大きな問題が父ピエールでした。ですから、エミールは急がずに、ゆっくりと少しづつ、べべ人形を作り出していったのです。

初めてのべべタイプの人形は、Incassable/アンカッサーブルと呼ばれました。<unbreakable=壊れない>という意味があります。ジュモーは、レザーボディのファッションドールから進化した人形を作りたかったのです。 Incassableには、二つのタイプの人形があります。

"プルミエ"と呼ばれるスタンダードタイプ  顔の絵付けはナイーブで、眉は繊細で長く、まつ毛は細く、口は小さくかわいらしい。 サイズは小さい人形が多く、目は典型的なスパイラルアイです。ブラウンスのパイラルアイを持つ人形は希少です。1882/1883年まで制作されました。

"ポートレート"と呼ばれる デラックスタイプ より子供らしい、ふっくらした顔立ちに繊細で美しい絵付けです。アイカットは小さく、大きな深い色の瞳を持っています。目はスパイラルアイが一般的ですが 、大きなサイズの人形には、ヒューマンタイプの目を持つ人形もあります。 デラックスタイプは、その後、EJ(DEPOSEのない)へと発展していきます。
コレクターは、極初期のタイプをファーストシリーズまたはプルミエポートレートと呼んでいます。

ヘッドマークは、サイズナンバーのみ、まれにR,NまたはBの刻印が刻まれていることがあります。"Portrait"にまれにみられるブロックレターで刻まれた[JUMEAU]の
ヘッドマークは大変レアなマークとして希少です。
ボディには1878年以降 "Jumeau Medaille d'or" のスタンプが付けられました。