1992年京都に開館したヴィラ九条山は、フランス海外文化ネットワークにおける主要な芸術施設であり、研究拠点です。毎月の第一木曜日には、アーティストによるイベントが企画され、一般公開されています。
1992年に京都に開館したヴィラ九条山の歴史は、1926年に始まりました。当時、駐日フランス大使を務めていた作家ポール・クローデルは、東山(現在のヴィラ九条山の敷地)に「日仏交流創造センター」を設立することを決意しました。親仏的な実業家・稲畑勝太郎の協力を得て、関西初の日仏会館となる施設の建設資金を調達し1927年に開館しましたが、1936年には京都中心部に拠点を移したことによって、元の建物は放置され1981年に取り壊されました。1980年代半ばになってようやく外務省はこの場所を再開発することを決定し、アジア初のアーティスト・レジデンスを建設しました。現在の建物を建設するための日本の資金を集めたのは、稲畑勝太郎の孫でした。この建物は建築家・加藤國雄によって設計され、1992年に開館しました。したがって、この建物は忠実さと歴史的連続性の象徴となっています。
ヴィラ九条山は、欧州・外務省の文化協力ネットワークに属する芸術施設です。在日フランス文化会館の支部であり、パリのフランス文化会館と連携して運営されています。最大の特徴は、資金が均等に配分されていることです。50%は外務省から、残りの50%は過去10年間、当施設の運営全般を支援している、ベッタンクール・シュレール財団から拠出されています。この官民のパトロンによる連携こそが、日本におけるフランスの芸術創造に対する卓越した支援レベルを維持・向上させているのです。
ヴィラ九条山は、ローマのヴィラ・メディチやマドリードのカサ・デ・ベラスケスとよく比較されますが、ヴィラ九条山のユニークで最大の特徴はその立地です。日本、スペイン、イタリアでは、アプローチが異なります。京都にいるということは、まるで地球の反対側にいるようなものです。単なるタイムゾーンの転換ではなく、日常生活、プライベート、そして仕事のルーティンから完全に解放されるのです。日本のように複雑で広大、そして多様な文化に浸るには、根本的な視点の転換が必要です。ヨーロッパの習慣を捨て、異なる時間性へと足を踏み入れるのです。この建物の建築様式は、まさにこの感覚を強めます。山腹に張り付いたコンクリートの建物は、現実を侵食するかのような自然に囲まれています。
これまでに450名を超えるアーティストがヴィラ九条山に滞在しています。当施設が扱う分野は非常に多岐にわたり、17の分野に及びます。過去のレジデンスアーティストには、名和晃平氏とコラボレーションした振付家のダミアン・ジャレ氏、アーティストのピエール・ユイグ氏、そして最近では歌手のポム氏がいます。デザイン分野では、ホセ・レヴィが「サムライ」家具で名を馳せました。